番外編(五所平之助作品)
NEW(一部記述&写真 追加・修正)2019.10.20 2019.9.22
『朝の波紋』 五所平之助監督
1952年 新東宝映画(製作:スタジオ8プロ)


高峰秀子が半年のパリ遊学(1951)から日本に帰って来て、最初に出演したのが本作。
本作の後が成瀬映画『稲妻』(1952)。五所監督と成瀬監督は松竹蒲田時代から親しい友人だった。
高峰秀子は貿易会社の社長秘書=瀧本篤子役。
冒頭に英語を話すシーンもある。

本作のロケ地には、東京、箱根、名古屋、神戸と日本各地が登場する。
管理者は五所映画はそれほど多くは観ていないが、一番好きなのは『大阪の宿』(1954)。
本作と『煙突の見える場所』(1953)も好きな作品だ。

本作の概要についてはネット掲載の「Movie Walker」参照


(2019.9.22記述)本作は未DVD化で観る機会は少ないが、
以前CSチャンネルNECOで放送された録画DVDを久しぶりに観ていて発見したロケ地。

高峰秀子がバスを降りて自宅へ向かう。バス停に「六本木」の文字を発見。
以前観た時はまったく気が付かなかった。
昭和27年当時の六本木なので、撮影場所はまったくわからない。
バスの路線なので、おそらく現在上に首都高の走っている六本木通りだとは思うが・・・
画面写真で観る限り、先の方が坂道になっている。
坂道になっていることから、六本木交差点からしばらく行った(1)赤坂溜池方向(2)西麻布方面
のどちらかではないかと思われる。(2)の方が可能性は高い(下記のロケ地推測場所とリンク)。
この当時の日本映画のロケ地に「六本木」が出てくるのはかなり珍しいのではないか。


NEW(一部記述&写真 追加・修正)2019.10.20

過去にいくつかの成瀬映画ロケ地についても情報提供いただいたブログ名「グズグズ」さんからまた貴重な情報をメールでいただいた。
ご指摘の文面と送っていただいた写真(下記写真とは違うもの)を見る限り、おそらくそのご指摘が正しいと思い、追加・修正させていただいた。
「グズグズ」さんに感謝したい。

上の画面写真のロケ場所は、現在の住所で東京都港区元麻布3丁目と六本木6丁目の間、「内田坂」の入口の道ではないかとのこと。(下記グーグル地図参照)
「六本木ヒルズけやき坂」と「都営大江戸線麻布十番駅」のちょうど真ん中くらい。
写真の真ん中の、右にカーブしている柵のような場所が「内田坂」入口に非常に似ている。柵の上の石塀は「都立六本木高校」。道も左側にカーブしている。
画面写真でバスから降りた高峰秀子は「内田坂」に背を向けて歩いている。
画面写真手前を左側に曲がり、その先の大通り(現在の環状三号線)を渡れば、下記の自宅推定場所の方になる。おそらくここで間違いないだろう。
  


  


高峰秀子が朝、自宅から出勤途中に、近所に住んでいる伊能田二平太(池部良)と会うシーンの場所。
ここもあくまで推定だが、周りに邸宅が立ち並び坂道になっているので、
麻布十番の方に向かう「鳥居坂」(現:港区六本木5丁目)の雰囲気に似ている。
坂に続く道の右の石垣は、グーグル写真の一番下の石垣が似ている。

   



「鳥居坂」(?)を会話しながら降りていく高峰と池部。下の写真の坂の下が「麻布十番」方面。

  

 

地図の赤い直線が、「鳥居坂」へ合流する道と「鳥居坂」。
丸の範囲は、高峰の自宅との設定と高峰の家に住んでいる健一という少年が遊んでいる原っぱやお寺があると推測されるが(下記画面写真)・・・。
それにしてもこの原っぱの風景が六本木界隈(推測)とは驚き。現在は高級マンションや大使館などが多い場所。
今回はグーグル写真を使用したが、都内の六本木なので一度現地に行ってロケ地探索する予定。


   


映画の最後に登場する施設。画面写真で「サレジオ学園」とはっきり読める。
検索すると東京・小平市にある現「社会福祉法人 東京サレジオ学園」。
シスター役は香川京子。成瀬映画『おかあさん』と同時期だ。

  


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